ヒカリの射す方へ
第2章 強引なはじまり
今日も相変わらず1人でいるあたし

誰もあたしに話かけてこない

いつも通りだ

気にもならない

こんな事はもう慣れた

一つ違う事と言えば、昨日の事が頭から離れないことだ

生まれて初めて男の子と手を繋いだ

昨日は怖かったせいかあまり気にはしなかったが、今になって考えてみると顔から火がでそうなくらい恥ずかしい

男の子と話した事もあまりないあたしが急に手なんて…

1人考えながら廊下を歩いていた

前から女の子に囲まれながら歩いてくるあの人…

「ねぇ、薫君帰りデートしてよ」

「あたしが先よ」

「あたしが先だってば」

1人の人を取り合う女子達

その真ん中でニコニコしてるあの人

やっぱり昨日の事はあの人にとってはただの人助けだよね

そう思いながら、あたしは俯き通りすぎた

そしていつも通り屋上にいった
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