IMITATION LOVE





夏目さんが…私のお父さん…?




ドクン…ドクン……と鳴る心臓が痛い。





…警察が言っていたのは…夏目さんのことだったの…?ママは…ずっと嘘をついていたの……?





ようやく絞り出した私の声は小さくて掠れていた。




「…でも…ママがパパは亡くなったって…。」




それを聞いて、夏目さんは自嘲的な笑みを浮かべる。



「…それは、静香のついた嘘だよ。

静香はまだ幼かった世羅を連れて、僕のもとから…、夏目の家から逃げ出したんだ。」




「…逃げた……?」




まだ小さかった私を連れて…?



「そう。静香は人一倍行動力があるからね…。


僕の親父、君からすると…祖父にあたる人物かな。生まれたばかりの君に婚約者をつけると言ってきた。」



< 15 / 67 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop