日々

3組に差し掛かり、
やっと、雅紀はあれ?と首をかしげる。

3組が全員席に座っているのが見えたからだ。

その向こうにある4組も
授業中だろう光景が
3組の前からも良く見えた。


「(あ、あれっ?ええっ!?んん!?)」


そこで暫し気づいた。

今が授業中で、雅紀が1人で
間違えていたことに。

思わず右手にある弁当袋を見る。

左手の時計を確認する。

現在時刻12:24分。
授業開始時間11:55分。

クラスを出たのは45分。
あ、あぁ!!あぁぁぁぁぁぁぁ!!

雅紀はどの生徒よりも一時間早い
昼食にありつけていたのだ。


「嘘だろ……?」


冷や汗がどんどん流れてくる。

授業開始から10分の間にクラスに戻れば
出席点が貰えるが、この時間に戻れば
出席点も貰えず注目を浴びるだけである。


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