ガラスダマ


お互い無表情で何の抵抗もなく部屋に入った。


ベッドに座るなり高橋に抱きしめられる。



「……何なの」


驚くあたしに優しくキスをした。


あの日は一度もキスなんてしなかった。

抱きしめあうことも。


離れると、また高橋は泣いていた。




「…………泣き虫だね」


「……お前もな」


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