Crazy
「あ?」
返ってきたのは鋭く低い声。
間近で見て確信した。このツンツン男、マナトだ。
マナトとの距離は歩幅十歩分くらい。
マナトは街灯の下にいるからあたしはマナトの顔が見えるけど、マナトからあたしの顔は見えないらしい。
目を細くしてこっちを見ているのがわかる。
「わかんないかなぁ?」
街灯の下にいき、あたしの顔がはっきり確認できるくらいの距離に行く。
「…ナオか?」
やっと気づいたらしい。
「うん。久しぶり」