高校生恋愛*~初めての気持ち~
「っつーことで。予習みして。」


「……はい。」


ぺらぺら……と翼がページをめくる音が教室に響いた。



「何で、4ページ先の予習してんの?」


「なんか、一回予習すると、やめられなくて。」


「すっげぇじゃん。これで頭いいなら完璧なのになー。」



「うっさい!余計なお世話ですううう!」


「おお。意外に字綺麗だな。」


「まだ、未完成…だけど。ってか意外っていう言葉いらないし!」


「ふーん。女って字綺麗だよな。」


ズキン。



“女ッテ?”



”女”


舞ちゃん?



舞ちゃんは字が……綺麗なの?



「やだ。私。」


「どうした?」



翼の何気ない言葉で、こんなに動揺するなんて。



駄目だ。駄目駄目。



こんな気持ちじゃ駄目だ。



「俺さ、晴笑の字、いいと思う。」


「え?」



「っつか。名前も。」






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