恋愛初心者



あたしは一番前ながら、寝ることを覚悟した。
腕を組み、首をかっくんと下に向けた。

「えー、新入生の皆さん。本当におめでとうございます」


《一同、礼》


「次は――、生徒会長による、答辞」

ツンツン



なんだぁ?
後ろから肩を叩かれた。

「…」


前を一度も見ずに、黙って振り向く。

やはり後ろに沙夜が居て、なんと真後ろだった。
沙夜は何も言わず、舞台上を見ている。

「新入生のみなさん」


何なんだよ・・・?

不信感がありつつも、振り返って舞台上で答辞を読む人を見た。


「ご入学おめでとうございます」

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