1週間のしあわせ台風
電話越しに聞こえてくる女の子の声は甘え口調で、
最近の僕みたいな声だった。
嫌々電話に出た君の横顔は、
焦っているように見えた。
見てられなくて
僕が電話をぶん取った。
女の子に言った。
『誰?』
女の子は言った。
『はー?』
若干口論になった末、
僕は女の子に言った。
『もう連絡してこないで』
女の子は笑いながら言った。
『めっちゃ怒ってるぅ~』
からかわれながらも電話を切った。
僕は君を睨んだ。