君のいる世界




「…では、お友達からでもいいですか?」



「勿論です!!」



直幸さんと話していると、不思議と心が暖かくなった。


まだ少ししか話したことがないけれど、この人なら好きになれるかもしれないと本気でそう思った。




例え政略結婚でも、相手を信頼し愛情を持てるようになればそれはもう政略結婚ではない。


私も直幸さんのこと、真剣に考えてみよう。










この二人の様子を反対側の歩道から見ている人がいたなんて全く気が付かずに、私は心の底から笑っていた。





それから直幸さんは近くでタクシーを拾い、私を家まで送り届けてくれた。





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