君のいる世界
「…可愛いやつ。麗奈のせいだからな」
「え…私の……んんっ……!!」
会長は私の言葉も聞かず、強引に唇を重ねた。
啄ばむような激しいキスに頭が朦朧としていく。
息が苦しくなって会長の胸を数回叩くと、ほんの少しだけ唇を離してくれた。
「その目…二人っきりの時にしたら次は止めないって言ったろ?」
会長の声は掠れ、それがあまりにも色っぽくて更に心臓がドキッと跳ね上がった。
そして、すぐにまた会長は私の唇を塞ぎ舌を口内に滑り込ませてくる。
私は快感に飲み込まれないように、会長の制服を握り締めながらキスの嵐に耐えた。
「だ…いき……私…大輝となら……「「ストップ」」
重なる唇の隙間から必死に言葉を紡ぐと、会長…いや、大輝は最後までそれを言わせまいと遮った。
そして私を抱き寄せると、戸惑ったような声で続けた。