君のいる世界




わかってる。


言葉は口から出たら最後。


よく考えて発しないと、時には凶器になって人を傷付ける。




それでも、黙ってられない。


だって祖母は私の大事な人を、権力と言葉の凶器で傷付けたんだから。




私が反論しようと口を開きかけた、その時…




「麗奈には後悔してほしくないんだ。俺は真実も知らずに、麗奈の親父さんに酷い暴言を吐いた…すげぇ後悔してる」



恐らく父親に言った言葉を思い出しているんだろう。


大輝は眉を寄せて心苦しい表情を浮かべている。




「それに、この人は麗奈の祖母さんだろ?何があってもそれは変わらない。これ以上仲違いするのはお互い辛い…きっと分かり合えるから」



大輝は机を叩いた格好のままの私の手に自分の手を重ねた。


硬くて少しカサカサした掌から優しさが伝わってくる。


まるで自分の心まで洗われて、綺麗になっていくようだった。




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