† of Ogre~鬼の心理
僕らは、お互いに実力を認め合い、助け合いつつ、まさに共生している。

ちょうど、三つ巴紋のような共存関係というわけだ。東洋で言うなら五行相生、太極図というものにも似ているかもしれない。

――と、中心街の南側、住宅街の南区に近い大通りに、ヤツの気配があった。

僕が今朝感じたのと比べると、いくらか弱っている。

ちょうど、風に吹かれるロウソクのような、輪郭の揺れた気配だ。

勝手に食料を代償にしたのはいただけない。いただけないが、その成果がこれなら、まあ、無価値ではないだろう。

なるほど、仁もやってくれ――

(!?)

――る、とまで、しかし思えなかった。

突然、気配が、ヤツの力の振幅が、戻った。

いや、戻ったなどというものではなく、再生していた。

何事もなかったように。

(再生?)

いや、しかし、それさえも違った。

再生でも、回復でも、逆行でもない。

なんだろうか。ただ、さっきまでのヤツと同じものになっていた。

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