† of Ogre~鬼の心理
「アル、お嬢さまのお行儀の悪さはどうにかならんのか?」

「?」
 、、、、
「腹減ったっていうから、なにか適当に食わせてやろうかと思ったんだよ。状況も状況だし、ちぃと腹壊すかもしれねぇけど、雑鬼とか小妖精とか」

「うん。それで?」

たしかに今、外で彼女に食事をさせるのはよくない。余計な足がついてしまう。

たとえ、上手く隠蔽して人間の目には触れなくても。

仁は、溜めに溜めた息をこぼした。

「そしたらアイツ、召喚してやった雑魚だけじゃなくて、俺のまで引っ張り出して食っちまってよ。回復できることはできるから痛い損失じゃないが……はあ、なんとも、ねぇ……?」

僕は、なるほどとうなずいていた。

今みたいなのを、『溜め息』というんだな……。

まあ、なんにしても、仁、そして真輝ちゃんが無事だったことに、とりあえず肩から力を抜いた。
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