† of Ogre~鬼の心理
彼は、まったくどうして、そんなところさえ彼に似ている。

だから私は、彼の侵入を密かに許してしまっているのではないだろうか。

そんなことを、はたとした瞬間に思う。

思っては、

(まさか)

思い出に浸るいとまも与えずに、自分でそれを切り払う。

仮に、彼の再来か代役が彼だとしても、私はそれを切り払うだろう。

同じ過ちを繰り返すヤツを、なんというか知っているだろうか?

教えてやる。バカというのだ、それを。

生憎と、私のこれからの予定には、バカになっていられる時間はない。

だから、同じ過ちは犯さない。

そのためにも、風間純を今より一歩でも、私に近づけさせてはならない。

今の不快な関係が続く程度なら、まだよし。

それ以下ならともかく、それ以上の状況になることは、あってはならない。
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