恋せよオジョー!




中に入ると、ふんわりと温かい空気がわたしの周りを囲む。



「おー、えれぇべっぴんさんじゃねぇか」



「あ、ホントだ。まあ、僕より可愛くはないけど」



ふたり、中にいた。



一人は、これまたイケメンな男の人。



濡れたような藍色の瞳はとても色っぽく、少しくせっ毛の黒い髪は、どこか大人な雰囲気を醸し出している。




一方、もう一人の方は、大きな翡翠色の瞳に小さな顔。



まるで女の子のように可愛いふわふわ頭のキャラメル色の頭の少年・・・。




「コイツ、京院邸のオジョーだ」



「へぇ~。あの、一歩も外に出たことがないって噂の?あれ、本当なの?」




大きな目をパチクリさせて、キャラメルヘッド少年が言う。




「お前、外出たことないのか?」




今更ですか。




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