A spring blue wind

「ん?なにこれ」


じっとその何か分からない物体を見つめる。


「またまた~。もう夕夏ちゃんもお年頃なんだし、分かるでしょ!ゴムだよ、ゴーム」


ゴム?


ゴムって、輪ゴムとかのゴムじゃなくて、あっちの方だよね?


「えっ!?な、何で、こここんな如何わしい物が?!」


慌てて返そうとしたが、無理矢理止められた。


「陽雪(はるゆき)くんと付き合ってもう半年だよ?
彼もそろそろ限界だと思うし、ここは一発、
夕夏から誘っちゃえ♪そーだなぁー、
プレゼントは陽がいいなっみたいな?」


みたいな?と首を少し傾けて人差し指を立てる夏々。


「無理だよ!そ、そんなこと私からは……」


「言えないなら、そうなるムードを作っちゃえばいいんだよ」




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