幼なじみをやめるまで
声の主は、振り向かなくても分かる。





いつの間に、私抜きで話をする仲になったんだろ?




そうか、二人は同じバスケ部だもんね……



話しかけるチャンスだと思った心が、しぼみ始める



さらに、私に向けられていた千裕の視線が、一瞬加奈子の方へ向けられた。



それは、ほんの数秒……
もしかしたら、1秒にも満たなかったかもしれないけれど、私が千裕から視線をそらすには十分な時間だった。


千裕を無視して横を通りすぎる。


「咲……」

すれ違い様に再び呼ばれたけれど、もう振り返りはしなかった。



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