幼なじみをやめるまで
「全く無用心ね」といいながら、私の横に座る舞子。


イタズラがバレた子どもみたいにシュンと項垂れる千裕

久しぶりに前と変わらない光景に、嬉しくなる。



でも、潤がいない……



チクリと胸に刺さるような傷み。





「で?何があったの?」

「えっ?」

「潤から、咲に酷いことしたって電話もらった。あんた達がケンカなんて珍しいから、咲落ち込んでると思ってさ」



ポンポンと頭を撫でる舞子。
それだけで、心のモヤモヤが、半分になる気がする。


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