迷子の殺人鬼
この時の妊娠は、
確実に浮気相手の子供である。
旦那とはもうSEXはしておらず、離婚したいと話していた。

自分の考えが通らないだけで殴られるのだ。
こんな事が知れたら、殺されるんじゃないだろうか。

そうじゃなくたって、この時はもう暴力がエスカレートしていて。
いつか殺されるんじゃないかと思ってた。
もしくは、私がキレて殺してしまうんじゃないかって。

旦那と最後にした日は憶えていた。
そう遠くない日だったので、どうにか妊娠した時期を誤魔化した。

最後のSEXだって、
私は怖くて応じただけである。

絶対に離婚する気の無かった旦那は、これ幸いと。
私に子供を産ませようとした。

「お前との間に子供が出来ても、○○以上には愛せない」

あの言葉は何処へ行ったのか。
旦那は本気で、そう言った事を忘れていたようだ。

1度目の時だって私は欲しかったのだ。
この時も、産みたかった。

しかし、産めばもう、離婚のチャンスは訪れないかもしれない。

何より、このまま一緒に居て。
殺されない自信も、殺さない自信も無かった。

何とか話をつけて。
私はまた、人を殺した。

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