迷子の殺人鬼
7ヵ月経った、ある日の夜中。

「今から会える?」

彼からのメールに、NOと答えるはずはない。
家を抜け出し、彼の待つ車に乗り込んだ。

少し話して、ホテルへ行く事になったけど。
彼はバイトをしておらず、いつもお金は無かった。

後から思えば最低だが。
ホテル代を払えと言われ、あの時持っていれば私は払っただろう。

当時私は、ほぼ毎日バイトで、月10万近く稼いでいた。
あの頃が一番お金持ちだったかも。

生憎手持ちが無かったので、こっそり私の部屋に上がり、当然の様にSEXした。

嬉しかった。
やっと戻って来てくれたんだ。
やっぱり、想い続けていれば叶うんだって。

「今日さぁ、好きなコに振られちゃってなんか凄い寂しかったんだよね~」

この言葉を聞いて瞬時に、私は何を思ったんだっけ。
思い出せない。
空っぽになったのかもしれない。

次に思った事は憶えている。

私の事好きなんじゃないの!?
だって、SEXって好きな人とするものでしょう?

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