君から、私へ。 私から、君へ。
顔の部分に白い布をのせられたその体を見つめる。


…嘘だよね?

これは麻緒じゃないよね?


「…麻緒、」


震える手で白い布をめくる。


嘘であってほしい。

だけれどそれは間違いなく私のよく知っている、麻緒の顔で。


「…やだ…」

「綾瀬、」

「だって麻緒、さっきまで元気だったよ…?

『また明日』って言ったんだよ…?


なのに、」

「…綾瀬さん」


小林くんにそっと背中をさすられる。

…ははっ、さっきと立場が逆だ。


………目を覚ましてよ、麻緒…。


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