first love【完】


それだけは避けたかった。


この1ヶ月で過呼吸を起こし、食べ物をとることもあまり出来ず、寝るのも薬を飲まないとダメで、ストレスから高熱をだしてしまったと初めてすべて聞いた。


その咲希に、心身とも傷付いてる咲希に、俺が被害を受けたなんて分かったら……


怖くて考えるのも嫌だ。


「はい、俺、気をつけますから、
なんなら部活もしばらく休んでもいい。
大会、咲希のお陰でちゃんと出れたし
だから、お願いしますっ
咲希と俺、守って下さいっ…
ほんとは、ほんとは俺が…
咲希を守りたいけど…
今の俺じゃ……悔しいけどダメだから…」


言ってて悔しくて空しくて苦しくて、泣きそうになった。


そしたら咲希がふわっと横から抱き締めてくれた。


さっきまで泣いていたのに…いや、今も泣いてるけど、抱き締めてくれていた。


16、17なんて、意気がってもやっぱりガキで…何にも出来ないんだ…


でも、そんな俺達に山本刑事が言ってくれた。


「お二人は偉いですね。
お互いのために、強がるのではなく
弱さを認めて、最善を追求している。
これは、心が強くなければ
出来ないことです。
信頼しあうお二人を
全力で守りますからね」


咲希の母親も義希も涙を堪え強い気持ちの表情で、俺達を見守ってる。


『この先何があろうと俺は咲希の傍に居る』


そう、心に誓った日だった…


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