幸せの選択
後ろ髪を引かれるとは、こんなことなのだ。

何かとても大切な物を目の前で失っているような感じ


数歩前に出て、立ち止まり後ろを振り返る

丁度パタンとドアが閉まる



シートに深く腰掛けた課長は、顔だけこっちを見ている。

ーー今駆け寄れば、間に合うかもしれない

ふと脳裏にそんなことがよぎったけれど、フルフルと頭を振って追い払った



そんな私を見届けるようにして、ゆっくりとタクシーは走り去った
< 115 / 760 >

この作品をシェア

pagetop