幸せの選択
「………えっ?」


突然の事に戸惑うどころか、息が詰まるとはこういうことだ。


思い描いていたよりもずっと大きなオフィスビルに、最初は何かの間違いなんじゃないかと、何度も前を行ったり来たり…


でも、間違ってなんてない。
だって、入り口には私の今日の行き先である社名が大きく主張していた。



正面に立つと、就業時間が終わっているため受付には誰もいない。

その代わり、『ご用の方は内線番号をダイヤルしてください』と札が下がってる。


私は、手渡されていた『2525』をダイヤルする。


プルプルと2回コールの後、「はい人事部です」と女性が出た。


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