幸せの選択
車は、そこで急ターンして来た道を戻った。



自分の家に戻るというのに、近づくにつれて手に嫌な汗をかくほど緊張する。
さっきの恐怖も蘇ってくる



「大丈夫。俺が一緒だから」



そんな私に気付いたのか、膝の上でギュッと握る私の手をそっと包み揉んでくれた。

課長の手が暖かくて、触れているところから徐々に温まり始める。




「ありがとうございます」


「三島?無理に戻らなくてもいいんだぞ?明日改めて出直しても」


「いえ、今晩のうちに行きます。いつ行っても気持ちは同じなので」



< 218 / 760 >

この作品をシェア

pagetop