サクラサク(地味っ子②)

空港からタクシーに乗り、冬のNYを見ている

「蓮、このまま今日からお世話になるおたくに行くけど

いいかしら?」

「・・・・・おたく?・・・ホテルじゃなくて?」

「そうよ!あれ、言ってなかった?」

桜め、これは確信犯だ

「お前が、わざと言わなかったんだろ?」

「クス。そうかもしれないわね。」

そう言いながら、運転手に住所を伝えている

まだ、人と一緒に生活できるか・・・

不安からか・・・喉が渇く・・・・クソッ

最近は酒に逃げなくなっていたのに・・・


タクシーはマンハッタンでも、高級住宅街で知られる場所へ

ドアマンが立つコンドミニアムは、どこをどう見ても高級そうだ

桜のあとをついて行くと

ビィー

ベルの音と同時に、

「いらっしゃい!!」

可愛らしい感じの女性が招き入れてくれた

「久しぶり。あかり!!彼が幼馴染の「松平蓮さんでしょ!知っているわ」」

「蓮、こちらが綾瀬あかりさん」

にっこり微笑む彼女に好感を抱きながら

「はじめまして」

握手を交わした


< 25 / 176 >

この作品をシェア

pagetop