Treasure in Paradise【Brack☆Jack2】

【2】

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 またこの狭い空の下に戻ってきた。

 この国での任務が 多かったせいか、少なからず“懐かしい”気持ちにかられる。

 ――いい思い出なんて、数えるほどしかなかったが。

 空港に降り立った3人は、真っすぐにあの店に向かった。


「オヤジ! オヤジいる?」


 まだ開店前、店の戸は閉まったままだ。

 ミサトは、そのガラス戸をドンドン、と叩く。

 だが返事はなかった。


「まだ寝てるのかな?」

「他に入り口はねェのか?」

「こっち」


 ミサトは住居スペースになっている裏口にまわる。

 だがそこも、鍵が閉まったままだ。
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