Treasure in Paradise【Brack☆Jack2】

【3】

【3】




 息が切れる。

 脇腹の痛みと、あちこち切り裂かれたボロボロの服が気になった。


「…結構お気に入りだったのよね、この服」


 買ったばかりなのに、と舌打ちをする。

 ツァンダオの動きは素早く、ミサトの銃の腕を以てしても、致命傷を与えるに至らなかった。


「でもさ、もうそろそろ、終わりにしようよ」


 ミサトはボロボロの上着を脱ぎ捨てた。

 動くのに邪魔なホルダーも外し、地面に落とす。

 タンクトップの左腕に、最後のプログラムである烙印が顕になる。


「あんたも判ってるらしいね、あのプログラムにはこのマークが必要だってこと」


 だから、ツァンダオはミサトの身体の左側を狙えない。
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