Treasure in Paradise【Brack☆Jack2】
 もうすぐ夏が来る。

 それを象徴するかのように、日差しは眩しかった。

 だが、海に入るにはまた少し傷に染みる。


「あ~あ、せっかくこんなに広いプライベートビーチなのにさ」


 パラソルの下でカクテルを飲みながら、ミサトは不貞腐れている。


「…そんなに泳ぎてェんなら、行ってくりゃいいじゃねェか。俺は別に構わねェぞ」

「ちょっと試しに入ってきてよ、レン。どのくらい染みるか」

「バカ言え。俺だってまだ完治してねェんだ」

「ほら、肉焼けたぜ」


 隣で肉を焼いていたエイジが声をかける。

 その腕は、まだ包帯だらけで自由にはならなかったが。


「うっわ!! うまそ~」


 早速手を伸ばし、ミサトはバーベキューにかぶりつく。


「そんだけ食えりゃ、傷もすぐに治るな」

「やかましい」


 ミサトは軽くレンを睨み付ける。

 その時、ユイがやってきた。
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