オレンジジュース~俺と一人の生徒~



今日、俺の家からの帰り道、中田ゆかりの元彼に会ったらしい。



まだ未練があることは、俺も知っていたし、

最近また連絡を取り始めていると言っていた。



直は、ずっとその龍って男と中田がやり直せればいいと願っていた。




ちょうど、里田が俺の話をしている時に、龍が現れた。



里田は、どうしても俺の彼女が誰なのか知りたいと言い、一緒にいた3人は、誰もが返事をしなかった。




俺の家に何度も足を運び、ただ俺のベランダを見ているだけで少しだけ満たされる、と里田は言ったんだ。





寂しいんじゃないか・・・


心がからっぽなんじゃないか・・・




直も中田も、そう思い、里田を責めることなんてできなかった。






< 237 / 455 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop