オオカミ系幼なじみと同居中。
・美咲と要?
あたし達は気まづいまま家路に着いた。
どうしても、さっきの光景があたしの頭から離れてくれないんだ。
だって、どう見たってただ事じゃない。
はっきり聞きたくて要の顔を見ても、なんだかそっけなくて・・・
喉まででかかった言葉は勢いをなくして、溜息となって吐き出されるだけだった。
何も確信をつく事のないまま、家の前に辿り着いていた。
あたしは、煮え切らない気持ちで玄関の門を開けた。
「未央・・・・」
学校から一歩後ろを歩いていた要が、重い口を開いた。
その声にあたしの体はビクンっと跳ね上がった。
胸がザワザワする。
そんな感覚を抑えてあたしは笑顔で後ろを振り返った。
「なに?」
「あー・・・」
そこまで言って言葉を詰まらせた。
要はガシガシと頭を掻くと、
「やっぱいいや」
と言って、先に玄関の戸を開けて中に入ってしまった。
「・・・・・・」
なによなによ。
なんなのよっ!?
言いたい事あるならはっきり言ったら!!?
あたしは、無性にイライラして乱暴に玄関のドアを閉めた。