オオカミ系幼なじみと同居中。

・旬の告白



翌朝、あたしが朝ごはんを食べていると要がリビングに入ってきた。

すぐにあたしと目が合って、要はほんの少し口を開いた。
でも、おばさんもそこに居合わせたから、なにも言わずあたしの斜め向かいに腰を下ろした。



もうすぐ終了式。
冬休みは目の前だ。



「行ってきまぁす」



あたしは、いつも要より先に家を出る。

いまだに親しい人しかあたし達が一緒に暮らしてることは知らない。


寒さが身に染みるこのごろ。

最近では、庭の芝生に霜が降りるようになった。



「さむ・・・」



あたしはマフラーを巻きなおして玄関を出た。



「未央!」



いつもならHRの始まるギリギリに登校してくる要が、今日はあたしを呼び止めた。



「一緒に行こーぜ」



無邪気な笑顔で、あたしの返事を待ってる。
あたしは「うん」とうなずいて見せた。


要はあからさまに嬉しそうな顔をすると両手をポケットに突っ込んだ。



あたし達は、昨日なにもなかったかのように、当たり障りのない話をして学校に向かった。


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