オオカミ系幼なじみと同居中。

「どうしたんだよ？」


要は困ったようにあたしの顔を覗き込む。


「……ご、ごめ……なんでも…ないから」


震えた声でやっと言葉にする。


自分が何で今泣いているのか、わからない。



でも、はっきりわかった事がある。







――――……あたしは






あたしは要が好き。


要に、恋してる。





そう思った瞬間涙が溢れて止まらなくなっていた。

あたしの心のタンクは今まで満タンだったんだ。
きっと、あと１滴でも落ちたら、溢れてしまうとこまで来てた。



要でなければ
こんな気持ちにはなれない。




「……あー！もうっ」

「!?」


大きな溜息と共に甘い香りに包まれた。
気がつくとあたしは要の腕の中にいたんだ。



「……」



……なに？

体が自由を奪われたように固まってしまった。