黒姫

握られた手が握り潰される勢いで力を込められて、瑞姫はぼそっと文句を言った。


「だいたい年相応の男子は同い年の女子の服めくったりなんて……」
「まだ引っ張るか? しつこい」
「私と透は同い年ですぅ。年下じゃありません」
「そういう態度が子供っぽい」


呆れた声音にむすっとした表情を返すと、小さな溜め息と共に、くい、と握った手が引っ張られた。
逆らわずに、向き合う形を取る。
当然ながら歩く足は止まったが、既に2人は住宅地を抜けていたため、周りに人影はなかった。

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