黒姫
ゆっくりと意識が浮上する。
ぼんやりと瞼を上げた瑞姫は、ぼんやりとしたまま時計に目をやって、飛び起きた。
時計の短針は9を指している。
「うわ遅刻!」
かばっ、と起き上がった瑞姫は、そこで首を捻った。
寝坊したら十中八九、透が起こしに来るはずだ。
(あ……、そういえば)
昨日の晩のことを思い出して、妙に重い身体を布団に沈ませる。
何も考えずに眠れた自分の神経に、呆れつつも感謝した。
「学校休んだんだっけ……」