あたしが見た世界Ⅲ【完】
「そっか……んじゃぁ、あの大量の血は?」
納得すると、リュウ兄が次の質問をぶつける。
「あれは、どっかの知らないヤツの血」
「え?」
目をバシバシさせて口をあんぐり開けるリュウ兄。
「任務のリストに載ってた人の血」
「…え?……え、ちょ、任務って……えぇ?」
更に父さんの口から発せられた『任務』という言葉で混乱するリュウ兄。
「イヤ、ちょっと落ち着けリュウ」
今まで黙っていた煌が口を挟んだ。