あたしが見た世界Ⅲ【完】






今日で2月が終わるというのに、アイはまだここの場所に姿を見せない。




僕は本を閉じて、隼人を見る。




彼は俯せていた。




「…であるからここのbを代入して、」




数学の教員が気怠そうに説明する。




ノートを取っているのは数えるくらいの人数。




あとの7割の生徒は睡眠学習だ。




不思議と喋っている生徒はいない。






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