あたしが見た世界Ⅲ【完】
ガラっと、ドアが開く音がした。
入ってきたのは化学の先生だった。
「授業中も静かにするっていうのも条件に入ってるから、煩いヤツは注意された時点で、券もらえねぇよ?」
笹川が笑う。
「じゃぁ、がんばんな」
そう言って笹川は出て行った。
「……なっちゃんって誰だ…?」
あたしは、教室を出て行く際に漏らした笹川の呟きを拾った。
知らないのに言ったのかよ、笹川。
あたしは内心そう思った。