あたしが見た世界Ⅲ【完】
-----パァァンッッ
「!!?」
銃口から上がる煙。
「――…な……」
驚き、目を見開く奴の姿は滑稽だった。
あたしは何もしていない。
ただ、真横からナイフが飛んできた。
そのナイフは奴の銃を持っている手の甲に刺さり、その影響で銃があたしの頭から逸れた。
そして、そのまま発砲した奴の銃弾は地面に食い込んだ。
「…何故……」
奴がナイフが飛んできた方向を見て、驚愕したように言った。
あたしもナイフが飛んできた方向を見る。