黒羽の裏切り
それが…その目が…



全く同じあの目が…



見つめ返してくる。



たった一瞬の出来事だったが、



私はそのすべての光景に息を呑んだ。




「・・・・綺麗な人。」




ふっとつぶやいてる自分。



彼もだいぶ驚いた表情をしていたが、


すぐに腕の中の、もう一人の人間をちらっと見下ろしすぐさま飛び去っていった。







都会のビルの雑踏の中へと消えていく。






「…………………あ。」




いつのまにか窓のすぐ前に立っていた。




ヘッドフォンからは芸能人パーソナリティの声がまだ聞こえてくる。




ということはそんなに時間はたっていないということなのか。

よくわからない。




とりあえず、さっきの爆発音と異常な光で今、



外ではパニックが起こっているに違いない。


窓を開け外を見てみたけど…



特に変わった様子はなかった。



ありんこサイズの人間たちや車はいつもどおり動いていたし、特に騒いでいる音も聞こえない。









ということは、自分だけなのか。

こんな光景を見て驚いているのは。
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