タクシー運転手と俺


俺は、笑いながら聞いた。




こういう緊迫した場面で笑いが出てしまうのが、昔からの悪い癖だった。




子供の時に、先生に怒らてるのについニヤニヤしてしまい良く殴らた。




元々スマイル顔なのかも知れないと昔女の子に言ったら笑われたのを思い出す。



運転手は、俺が、なめてると思ってしまったらしく更に大きな声で怒鳴った。




やるって言ったらあんたと俺で差しで勝負するんだよ!

もしも、俺が、負けても警察にも会社にも言わねえよ!」




差しでトランプでもするのかと聞きそうになったが、更に怒られそうなので止めた。




実は、俺の頭の中は、煙りが出そうなくらいにフル回転していた。




鼻から煙りが出てないか心配なくらいだったんだ。




こうなりゃやるしかないのだが、なんせ 俺は、酔っ払っているのだ。




普通の状態ならそんなに負けるとか考えないが、酔っ払ってたら確実に負ける。



いかにして勝つかを考えていた……

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