青空バスケ―another story―

「……クリスマス、一緒に過ごせないね」

「……しょうがないよな。
でも、メールとか電話するから」

「……うん」


ギュッと七海の手を握る力が強くなった。


「……寒いね」

「……寒いな」

「……ねぇ、ハル君」

「ん?」

「……好き」

「……俺も好きだよ」


七海と顔を見合わせて笑った。


「ね、知ってる?」

「何を?」

「サンタさんが何を運んでくるのか」

「プレゼントじゃないの?」

「ただのプレゼントじゃないんだよ」


俺が首を傾げると、七海はクスッと小さく笑った。


「あたし達が今どれだけ幸せな状況にいるか教えてくれるの」

「幸せな状況……?」

「思い出して。
プレゼントを貰ったときすごく嬉しかったでしょ?
笑顔で喜ぶあたし達を微笑ましそうに見つめる親。
そんな家族を優しく包み込んでくれるような温かいお家。
こんな幸せを感じる瞬間ないでしょ?」


なるほどな……。

確かにそうかも……。


「あたし達もまだ子供だから、サンタさん来るかな?」

「……来なくても、今は十分幸せだって分かってるけどな」

「も、もうっ……ハル君!」


顔を赤くして俺から目をそらす七海。

そんな七海を見て笑う俺。


……本当に幸せだなって感じた瞬間だった。


< 128 / 300 >

この作品をシェア

pagetop