狼君と、お嬢様♪



 
 
 すぐ分かった。いつも鞄に付けていた

 十字架のキーホルダーが付いていたから。



「明っっ!!」



 走って辺りを探す。

 息ばかりが減っていって、なかなか見つ

 からない。


 
 どこだ。何処に行った!?

 

「明っ、明っっ!!」


 
「お嬢様がどうかしたのですか?」




 振り向くと、メイドさんらしき人が

 買い物袋を両手にさげて心配そうな
 
 顔をしている。





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