狼君と、お嬢様♪




「悪い...。俺が遅れたせいで」



 涙をこぼしながら、ふるふると顔を

 横に振る明。



「来てくれて、ありがとうございま―っ...」



 震えた明の肩が、俺の心を揺すぶって

 俺は衝動的にも抱き寄せた。

 


 明の体、すっげえ小せえ...。
 
 落ち着くまで抱き寄せてやる。



「もう大丈夫だ。大丈夫だから怖がるな」



「...温かい...」


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