In the warm rain【Brack☆Jack3】
 ――その夜。


「相変わらず、暇だよなァ…」


 ふぁ~あ、とあくびを噛み殺しながらレンは言った。


「あ、ホントだ。おいし」

「だろ?」


 エイジの作った料理を味見して、ミサトは言った。


「作り方教えてよ」

「料理なんてできんのか、ミサト?」

「教えてくれればできるわよ。当たり前でしょ?」


 じゃ、教えてやるよとエイジは材料を用意する。

 そして、それから小一時間。


「レ~ンくん♪」

「“くん”?」


 半分寝ていたレンは、ミサトの気持ち悪い呼び掛けに、顔を上げた。
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