すっぴん恋愛~危険な素顔はオフィス内禁止~
雪菜からのプレゼントを待つ。


待つ。


雪菜をニコニコ見ながら、待つ…。


なのに


プレゼントが出てくる気配がない。


(まさか…ないのか?)


竜哉の表情は曇っていく。

雪菜は胸元のネックレスを見て、まだうっとりしているから、竜哉の表情の変化に気付かない。


「なあ、俺に何もないの?」


我慢が限界になった竜哉は、とうとう聞いてしまった。


ネックレスから目を離して、ハッとする雪菜。


「あ…あのね、家にあるの。ご飯食べ終わったらうちに来ると思って、そこで渡そうかなと思っていて」


持って来れば良かったと少し後悔する。
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