すっぴん恋愛~危険な素顔はオフィス内禁止~
「えっと…待ってください…」


ポケットから小さい手帳を取り出し、確認する。


「あ、その日は実家で親戚の集まりがあるんで、無理です」


竜哉は雪菜が開いたページをチラッと見た。


「そう…じゃあ、また今度誘うね」


速水はガッカリしながらも、爽やかな笑顔を残して去って行った。


「ふ~ん、嘘付くのがさすが上手いね」


雪菜は背後から聞こえた声にびっくりして振り向いた。

この時、2人は今日初めて視線がぶつかった。


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