詩集
【いとおしき】

考えて考えて。頭が痛い程にまで考えて
それは無駄だと気付いて楽しむことにした
決して諦めたわけではなくて

でも人生を捨てるほどの選択も出来なくて

思い出すのは優しい声と、暖かな頬
滑らかではないヒゲ剃りのあと
それから言葉ではない、貴方の主張

抱き締められた感覚は胸に潜ませた
目が合えば笑って、目を丸くして瞬き

何でもない事でも貴方を頼る事にした

拠り所になるつもりはないけれど
貴方を一人にさせるつもりもないのです

いつか貴方に伝えたことがある感謝は
貴方の今までの証だと思ってほしい
誰がなんと言おうとも、私はちゃんと決めたのだ

たった一人だけ私の事を見てくれていた
たった一人の信頼する上司さまに
私は何度も救われて何度も成長したのだから

いつか別れの時が来たって
笑顔で手を振る自信があるの

だって貴方は私が唯一、甘えた人
私が唯一、眠い、と言えた人
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