らぶ・みー 
彼と私の家は逆方向で、幸い、私の乗る方向の電車が先に到着した。

一気に緊張の糸がほぐれ、何だかホッとする。



「ねぇ、メールしてもいい?」

「うん。」

「じゃ、後でメールする。再来週、必ず来てよ。」

「うん。またね。」



彼は小さく手を振り、電車が出発するまでこっちを向いて微笑んでいた。

私との約束に、何の疑いも持っていないかのように。



でも.......

素直に「うん」と答えたけれど、私の心はまだ迷っていた。

会いたくない訳じゃない。

会うのが怖いだけ。

何か、予感がするから。

次に会ってしまったら、彼を好きになってしまうかもしれない。

そんなこと、許されるはずがない。

私はただの主婦なんだから.......

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