らぶ・みー
「あのさ、『雪乃』って呼んでもいい?」
「うん。」
「俺も『くん』はいらない。」
「うん。言わないように頑張る。」
「何だよ。それ。」
暗い気持ちになっていた私を、笑いながら、わざとキツく抱きしめる。
彼の優しい気遣いに、さっきまでの落ち込んだ重い空気が一転する。
「ゆきの。」
「なぁに?」
「あぁ、なんかいいな。」
思わず笑ってしまう。カワイイ。
「今、私のこと、そう呼ぶの泰樹く.....あ、泰樹、だけだよ。」
「そうなの?だったら、超うれしいんだけど。」
「女の人はね、子供産むと名前が無くなっちゃうんだよ。突然、みんな『ママ』っていう名前になっちゃうの。」
「ふ~ん。.....俺は、奥さんをずっと名前で呼びたいけどな。」